1991年 北海道大学歯学部卒業
1991年 東京医科歯科大学歯学部専攻生(歯科矯正学第二講座)
1993年 東京医科歯科大学大学院歯学研究科入学
1997年 東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了
1997年 東京医科歯科大学歯学部附属病院医員(歯科矯正学第二講座)
1999年 徳島大学歯学部助手(歯科矯正学講座)
2000年 徳島大学歯学部附属病院講師(歯科矯正学講座)
2002年 徳島大学歯学部助教授(歯科矯正学講座)
2003年 横関矯正歯科クリニック開設
2004年 東京医科歯科大学非常勤講師(~現在に至る)
歯科矯正用アンカースクリューを用いた上顎歯列の圧下による下顎のオートローテションを応用した矯正治療
Orthodontic cases treated with maxillary arch intrusion by orthodontic anchor screw for mandibular autorotation
歯科矯正用アンカースクリューは、1990年代後半に矯正歯科臨床に導入されて以来、現在では絶対的固定源として、良好な治療結果を獲得するために様々な局面で応用されている。特に、前歯部や臼歯部の圧下が必要なガミースマイルや開咬を伴う症例で、歯科矯正用アンカースクリューの適応は必要不可欠になりつつある。
一方で、下顔面高が過大な症例では、ガミースマイル、開咬、オトガイの後方位、口唇閉鎖不全などを呈することが多く、矯正治療によりその咬合と顔貌を改善するためには、これまで外科的矯正治療が必要とされる場合が多かった。それらの症例に対して歯科矯正用アンカースクリューにより上顎歯列の圧下を行うと、下顎の前上方移動であるオートローテーションを招き、結果として下顔面高が減少するため、矯正治療単独での治療が可能になる。
今回は、歯科矯正用アンカースクリューを用いて上顎歯列の圧下を行い、下顎のオートローテーションにより、矯正治療単独で下顔面高の減少を行った症例の供覧を行い、その利点や問題点について考えてみたいと思います。